『プリン系男子と遊園地デート♥』

プリン系男子とは?
いつも明るく元気な爽やかボーイ。誰からも好かれるムードメーカー。ちょっぴり意地悪な一面も!?
(Starring:ほりえりく)
ホワイトデー当日。
先輩が前から行ってみたかったという地元で人気の遊園地へ行くことになった。
こんな私が先輩と遊園地デートなんて、誰かに見られたら、嫉妬されるんじゃ……!?
一つ年上の先輩。
イケメンなのに飾らない性格で、男女問わず学校中の人気者。
そんな憧れの先輩と、しかも二人っきりでデートできるなんて夢のようだ。
待ち合わせ場所に着くと、すでに先に来ていた先輩が見えた。
「お待たせしました」
「遅い」
「えっ」
おかしいな、時間通りのはずなのに!?
焦る私をよそにプッと先輩が吹き出す。
「嘘、ほら行くぞ!」
怒ったような表情からパッと笑顔になった先輩は、強引に私の手をとって歩き出した。
ちょっぴり意地悪だけど、とても優しい。
女子がキャーキャーいう理由がよくわかる。
園内に入ると、二人して子供みたいに走り回って、色んなアトラクションに乗ってはしゃいだ。
時間はあっという間に過ぎ、気が付けばもう夕暮れ。
あと少し、あと少しで、先輩といられる時間が終わる……
そんな事実に寂しくなっていると、
「最後にあれ、乗る? 」
先輩が指差したのは、観覧車だった。
あれって確か、好きな人と乗ると結ばれるってジンクスがある噂の……。
「乗らないの?」
「乗ります!!」
嘘かホントかわからないけど、こんなチャンスないよね!
先輩と私を乗せた観覧車がゆっくりと動き出す。
好きな人といるだけでもこんなにドキドキしてるのに、
密室に二人っきりだなんて、さらに緊張してしまう。
「おー、高い」
緊張する私をよそに、先輩は少し興奮した様子で窓から外の景色を眺めていた。
(あ、横顔もかっこいい……)
景色そっちのけで、先輩に見惚れる私。
「お前もこっち来いよ」
「えっ……?」
不意に腕を引っ張られ、先輩の隣に座ったはいいものの、
あまりの至近距離に心臓が飛び出そうになる。
わーーーーー近っ!!
やっぱだめだ、恥ずかしすぎる。
そう勢い余って立ち上がると、その瞬間――
グラッと揺れる観覧車にバランスを崩してしまう。
「きゃっ!?」
「おまっ……!」
なかなかこない衝撃に身を構え、恐る恐る目を開けると、
すぐ目の前には、先輩の顔が――
(わ、肌キレイ……)
間近で見る先輩の顔はとても整っていて……
何よりもぷるんと弾力のありそうな肌に思わず見惚れてしまった。
「大丈夫か?」
どうやら先輩が私のことを抱きとめてくれたようで、気がつけば、彼の腕の中にすっぽりと収まっていた。
「ごっ、ごめんなさい!」
そんな状況に慌てて、離れようとするが、さらにぎゅっと強く抱きしめられ、逃れようにも逃れられない。
(心臓が……っ!!)
「もう台無し……」
「へっ!? 」
ドキドキして、混乱する私をよそに先輩は、「はぁ……」とため息を吐いてこう言った。
「お前って、ほんと俺がいないとダメだよな」
眉尻を下げて微笑む先輩。
観覧車の窓から射し込む夕焼けが、先輩の健康的でぷるんとした肌をよりいっそう魅力的にみせた。
肌ぷるぷるでキレイ……
こんな肌に私もなれるかな……?